「描写」に先立つもの

2つ前の記事に、「動機は、描写したい」というタイトルを付けましたが、いまにして考えれば「書く前」から「これを描写したい」というものがあったとは思えません。
1編ごとに、書く前には2、3の情景は頭に浮かんでいましたが、それだけであれだけの長さを満たすには不十分でした。書いているうちに、何かが姿を現してくる、という感じです。ここでいう「何か」とは、端的に言ってしまえば「文章そのもの」にほかならなかった、と思います。

いま、高崎直道著「大乗起信論を読む」という本を読んでいるのですが、そのなかのある節の副題に、「真実は言葉では表せない」とあるのですが、「言表に先立って真実が存在する」とは、ぼくには俄かには受け容れられないのです。

ここで「唯物」とか「唯識」とか哲学的な方向へ向かう関心はさらさらなく、「言表」をつうじて「真実を創造する」というのが「言葉」の本質ではないか、という意識を持ちながら、思索を深め、今後の「表現活動」につなげていきたいと考えています。

何かご意見のある方は、考えをお聞かせください。
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