われらの書棚

このブログを読んでくださる方ひとりひとりの書棚が見えてくる。

世間一般では決してベストセラー作家のものではない本が、持ち主との夜の会話を待つ風情で、他人の目にどう映るかは知らないが、所有者にとっては並べる順にも理由(わけ)のある淡い表情で整列し、「この本、読んでみて」と不意に人の手に渡される心配のないことに活字の底から真にくつろいでいる雰囲気が、月明かりにそよぐさざ波のように、静かに深く寄せてくる。
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